はじめに
弁護士は、法律に関する困り事を相談できる人。
税理士は、税金のプロフェッショナル。
このように、弁護士・税理士は、分かりやすいイメージがある一方、
「行政書士」は、その業務範囲が広さゆえに、一言で表すには、なかなか難しいかもしれません。
実際、弁護士や税理士ほど、その役割が広く知れ渡っているとは言い難いのが現状です。
そこで、本コラムでは、意外と知られていない「行政書士」の役割についてわかりやすく解説していきます。
さまざまな士業と行政書士
弁護士・税理士・弁理士・社会保険労務士・司法書士など士業と呼ばれる仕事があります。
行政書士はその士業のひとつで、法律に基づく国家資格です。
そのルーツは意外にも古く、徳川時代まで遡ります。当時は「代書人」と呼ばれ、文字の読み書きが困難だった人々に代わって、手紙や契約書、嘆願書などを代筆していました。
その後、戦後の混乱期を経て「市民がより円滑に行政手続きを行えるように」と法制化が進み、昭和26年2月22日、現在の「行政書士法」が公布されました。
現在、この2月22日は「行政書士記念日」として親しまれています。
現代の行政書士になるには、年に一度、11月に実施される国家試験を突破しなければなりません。
現在の試験制度は、毎年11月に実施される年一回の試験が中心です。受験者数約5万人に対し、合格者は約7千人と、合格率は15%前後です。試験科目も行政手続法や行政不服審査法をはじめ、民法や会社法まで多岐にわたります。受験者の半数以上が2回以上の挑戦で合格を勝ち取っており、根気強い学習が求められる資格です。
行政書士の使命:社会における役割
次に、行政書士が社会で果たすべき「使命」についてお話しします。 行政書士法第1条には、その役割が次のように定められています。
行政書士法 第1条(行政書士の使命) 「行政書士は、その業務を通じて、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もって国民の権利利益の実現に資することを目的とする。」
これをかみ砕くと、行政書士の役割は大きく次の2点に集約されます。
- 行政手続きをサポートし、国民の利便性を高めること
- 国民一人ひとりの「権利や利益」の実現を支えること
1. 複雑化する社会と、行政手続きのサポート
現代社会は日々複雑化し、私たちの生活様式も高度に進化しています。これに伴い、新しい法律や政策が次々と生まれ、官公署へ提出する届出・申請書類は、より専門的で多様なものとなりました。
こうした手続きの複雑化によって、
「本来受けられるはずの許可が取れない」
「手続きの仕方が分からず断念してしまう」
といった不利益が国民に生じてはなりません。
そうした事態を防ぎ、誰もが円滑に手続きを行えるようサポートすること。
これが行政書士の果たすべき一つ目の大きな役割です。
2. 公私両面における「権利利益」の実現
二つ目は、国民が持つ正当な権利を守り、利益を実現することです。 これには、先ほど述べた「行政手続き(公的な側面)」のサポートだけでなく、私たちの身近な生活における「私的な側面」でのサポートも含まれます。
具体的な業務としては、離婚協議書、遺言書、各種契約書といった書類の作成が挙げられます。
これらは官公署に提出するものではありませんが、個人の大切な権利を守り、将来の紛争を防ぐために欠かせないものです。 こうした書類作成を通じて、国民一人ひとりの大切な権利と利益を形にする。
これこそが、行政書士のもう一つの重要な使命なのです。
まとめ 「最初」の相談窓口として
行政書士は、法律(行政書士法)によってその社会的役割が定められており、公的・私的の両面から皆様の「権利と利益」を守るお手伝いをしています。
官公署へ提出する書類だけでも1万種類を超えると言われており、私的な契約書の作成なども含めると、行政書士が担う領域は非常に多岐にわたります。
そのため、行政書士事務所によっては専門分野をもっている場合も多いのですが、行政書士同士は横のつながりを大切にしていることも珍しくありません。
もし「自分の相談内容がこの事務所の専門外かも」と迷われたとしても、まずは一度お話をしてみてはいかがでしょうか。状況によっては、その分野に精通した他の行政書士を繋いでくれるなど、解決へのヒントが得られるかもしれません。
「争いごとがあれば弁護士」へ相談するように、
「行政手続きの進め方がわからない」
「大切な契約書や協議書の作り方がわからない」
など、日々の暮らしやビジネスで困ったことがあれば、まずは行政書士を頼ってみてください。
今回のコラムはここまでになります。
ブラン行政書士事務所では、初回無料相談を実施しております。
「この行政書士になら安心して任せられる」と心から納得していただきたいという思いから、当事務所の初回相談は無料とさせて頂いております。無料相談を利用したからといって、必ずしもご依頼いただく必要はございません。まずは不安を解消する場として、どうぞお気軽にお申し込みください。
